カラオケで健康になれる?医学的な効果を調べてみた
仕事で疲れた日やストレスが溜まっている時、カラオケで思いっきり歌うとなぜかスッキリする。あの感覚、ただの気分の問題なのかな?と思って調べてみたら、ちゃんと医学的な根拠がありました。
歌うとストレスホルモンが減る
鶴見大学歯学部の斎藤一郎教授と第一興商による共同研究がおもしろかった。60歳以上の44人に好きな曲を3曲歌ってもらい、歌う前と後で唾液を採取して比べたところ、コルチゾールという物質が減っていたそうです。
コルチゾールはいわゆる「ストレスホルモン」と呼ばれるもので、ストレスを感じると体内で増える。これが歌った後に減っていたということは、体がちゃんとリラックスしたということです。
しかも、歌が上手いかどうか、その曲が好きかどうかに関係なく効果が出たというのがポイント。つまり、歌うこと自体にストレスを下げる力がある。
免疫力アップと幸せホルモン
歌うことの効果はストレス解消だけじゃありませんでした。
2016年にイギリスで発表された研究では、がん患者とその介護者を対象に、1時間の歌唱ワークショップの前後で血液を調べたところ、免疫グロブリンA(IgA)が増加していました。IgAは粘膜の免疫を高める抗体で、風邪や感染症から体を守る役割を持っています。要するに、歌うだけで免疫力が上がる可能性があるということです。
さらに注目したいのがオキシトシン。「幸せホルモン」とも呼ばれる物質で、グループで歌うと分泌が増えることがわかっています。一人カラオケでもコルチゾールは下がるけど、誰かと一緒に歌った方がオキシトシンの上昇は顕著だったという報告もある。友達とカラオケに行く楽しさには、ホルモンレベルの裏付けがあったんですね。
のみ込む力や口の健康にも効く
歌の効果は意外なところにも。普段カラオケに行かない人に週4日程度、8週間にわたって歌を歌ってもらったところ、のみ込む力(嚥下機能)が向上したという研究があります。
理由はシンプルで、歌うと口周りの筋肉をしっかり使うから。加えて、歌うことで副交感神経が優位になり、唾液の分泌量も増える。口の中が潤うことで口腔環境が良くなり、高齢者のフレイル(体が弱っていく状態)予防としても注目されています。
カラオケが「口のトレーニング」になるって、ちょっと意外でした。
表情筋トレーニングで美容効果も
健康だけじゃなく、美容面でも嬉しい効果がありました。
歌うときって、口を大きく開けたり、発音に合わせて顔全体を動かしますよね。これが表情筋のトレーニングになって、小顔効果やほうれい線の予防、フェイスラインのリフトアップにつながるそうです。
さらに、顔の筋肉をしっかり動かすと顔まわりの代謝が上がって、肌のターンオーバーが促進される。感情を込めて歌うと脳が刺激されて、若返りに関わるホルモンの分泌にもつながるという話もあります。
カラオケが美顔器代わりになるかもしれないと思うと、なかなかコスパがいい。
効果を高めるおすすめの歌い方
せっかくなら、より効果的に歌いたい。調べてわかったポイントをまとめました。
腹式呼吸を意識する。 お腹から声を出すイメージで歌うと、横隔膜がしっかり動いて副交感神経が優位になります。リラックス効果が高まるだけでなく、喉への負担も減る。ヨガや瞑想でも使われる呼吸法なので、カラオケでも取り入れない手はないです。
好きな曲を選ぶ。 コルチゾールの減少は曲の好みに関係なかったとはいえ、気分の面では好きな曲の方が断然いい。楽しいと感じることがオキシトシンの分泌にもつながるので、無理に流行りの曲を歌わなくてOKです。
誰かと一緒に歌う。 オキシトシンの分泌はグループ歌唱の方が顕著だったという研究結果がある。一人カラオケもいいけど、たまには友達や家族と行くのもおすすめ。
無理に高音を出さない。 気持ちよく出せる音域で歌うのが大事。無理に高音を出そうとすると喉を傷めてしまい、逆効果になることも。自分が心地よく歌える曲を選ぶのがいちばんです。
まとめ
カラオケで歌った後のスッキリ感には、ストレスホルモンの減少、免疫力アップ、幸せホルモンの分泌、そして表情筋を使った美容効果と、しっかり医学的な裏付けがありました。難しいことは考えなくていい。好きな曲を、気持ちよく、できれば誰かと一緒に歌う。それだけで体も心もちょっと元気になれます。